用語解説コーナー 血が滾舞台用語辞典



柿落とし(こけらおとし)
2012.01.05 OA


こけら落としとは、劇場を新築・改築した後の最初の公演を指します。

「こけら」というのは、材木を削る時に出る削り屑の事。新築や改築の工事の最後に屋根などに残った「こけら」を払い落としてきれいにしたことから、その直後の公演、新しい劇場の最初の公演を「こけら落とし」と呼ぶようになったようです。

ちなみに、こけらは漢字で書く場合は「木屑」とも書きますが、「こけら落とし」という用語を漢字で書く場合は別の字を使います。おそらく「屑」という字は縁起が悪いという事から、別の字を当てるようになったのではないでしょうか。
じゃあその字は、というと、果物の柿に非常によく似た漢字で「コケラ」と読む字があるのです。ゴシック体で表示するとほとんど同じです。区別できません。
厳密には、つくりの部分が違います。「カキ」は「鍋蓋+巾=市」なので、上下の縦棒は離れています。これが「コケラ」になると、縦棒が突き抜けて下まで一本につながっています。まぁ一般にはひらがなで書いておけば問題ないと思います。

なお、この項目のタイトル「柿落とし」は「カキ」で書いてあります。「コケラ」は非常用漢字のため表示出来ない環境があるのと、まぁこのフォントで見る限り見分けはつかないので。あしからず。


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